朝夕 主宰 松井 理恵
三重県生まれ 料理家
栄養学校を卒業後、料理教室やイベントの企画、運営、料理教室の講師を経験。
その後フリーランスの料理家として活動。
カフェの立ち上げやレシピ考案など様々な食の仕事に携わった後、
味と香りの幅を広げるためドイツに2年半滞在。
帰国後2017年より三重県菰野町にて古民家を改装し〈ちそう菰野 レストラン・ギャラリー〉を立ち上げる(2020年閉業)
現在は京都に拠点を移し〈朝夕〉として食に関する活動をしている。
朝夕が大切にしていること
子どもの頃は自然豊かな環境で育ち、学校の行き帰りの道端に生えている植物の
観察をよくしていました。食べられる植物を教えてもらっては齧ってみる。
知らない味、野生の味に興味があり、食べることへの好奇心で満ちていました。
味、香り、色、どんどん変化していく自然の移ろいに夢中でした。
大人になってからは様々な土地をめぐり、風土に沿った食材や食文化に触れてきました。
私にとってのごちそうは季節と風土に合った旬の食材を使った料理。
同じ野菜でも季節によってどんどん味や大きさ、香りは変化していきます。
その時にある食材ありきで何を作るかと考える時間は創造的で楽しい時間です。
個性豊かな食材を知ることがベースにあることで、食の楽しみは何通りにも
広がっていきます。例えば、素材と調味料、料理とお酒、香りと味、
組み合わせることで食の楽しみがふくらみます。
私にとっては料理は作る、食べること以前にコミュニケーションのひとつです。
2年半のドイツでの滞在ではそれをより強く感じることができました。
皆で一緒に台所に立ち、食卓を囲むことが私にとっての何より幸せな時間です。
料理や食事をすることは自分自身や食を共にする方々と向き合う時間でもあります。
朝夕に関わってくださる方が心身健やかに過ごすことができるよう、探求しています。
朝夕 松井理恵